2017.10.17
格安SIMはドコモの回線を用いている場合が多いですが、数社au回線を用いているところがあります。その中でもメジャーなのが、UQ mobile・IIJmio・mineo・BIGLOBEモバイルの4サービスです。この4社について比較したいと思います。
目次
UQ mobileはauのサブブランドという立ち位置の格安SIMです。UQ mobileの最大の特徴が通信速度で、格安SIMの中でも非常に早く安定しています。格安SIMにして月額料金を安くしたいけど、通信速度が遅くなるのが嫌だという人はまず選択肢に入ってきます。
主として押しているプランは無料通話付きのおしゃべりプラン/ぴったりプランです。おしゃべりプランは5分以内のかけ放題がつき、ぴったりプランは契約するデータ容量によって変わりますが、月に最大180分の通話が無料になります。
おしゃべりプラン/ぴったりプランの弱点としては、2年目から月額料金が上がることとキャリアのように2年縛りがあることです。これらが嫌な人は他のプランを選ぶか他のサービスを検討しましょう。
UQ mobileの他のプランは、月間データ容量が3GBのデータ高速プランと通信速度が最大500kbpsではあるものの無制限に使えるデータ無制限プランがあります。こちらのプランは音声通話付きで最低利用期間が12ヶ月、音声通話なしの場合は最低利用期間なしとなっています。
UQ mobileでもう一つ特徴的な点としては、iPhoneでテザリングが利用できることです。他のau系格安SIMではiPhoneでテザリングをすることができません。ただし、iPhone7/7 Plus以降の場合はUQ mobileでもテザリングができませんのでご注意ください。
プラン | 月額料金(データ+SMS) | 月額料金(音声通話) | 高速通信容量 |
---|---|---|---|
おしゃべりプランS/ぴったりプランS | - | 1,980円(14か月目以降は2,980円) | 2GB(26ヶ月以降は1GB) |
おしゃべりプランM/ぴったりプランM | - | 2,980円(14か月目以降は3,980円) | 6GB(26ヶ月以降は3GB) |
おしゃべりプランL/ぴったりプランL | - | 4,980円(14か月目以降は5,980円) | 14GB(26ヶ月以降は7GB) |
データ高速プラン | 980円 | 1,680円 | 3GB |
データ無制限プラン | 1,980円 | 2,680円 | 低速無制限(最大500kbps) |
mineoは関西電力グループのケイ・オプティコムが出している格安SIMです。関西の方はeo光などでもなじみがあるかと思います。
mineoは月間の高速通信容量が500MB~30GBまで7段階に分かれており、自分に合ったプランが選びやすくなっています。
mineoの特徴は、「マイネ王」というユーザー同士のコミュニティサイトがあることです。マイネ王では、Q&Aなどが活発的に投稿されており、格安SIMの初心者でもわからないことがあったらマイネ王で他のユーザーに聞くことができます。
他にもデータ通信量を家族や友人と共有できる「パケットシェア」、「パケットギフト」や「複数回線割」、「家族割」などユーザーに便利なサービスが充実しています。
電話をよくする場合は、10分かけ放題(月額850円)、30分間定額で通話できる通話定額30(月額840円)、60分間定額で通話できる通話定額60(月額1,680円)のオプションを付けることができます。
また、mineoは音声通話付きのSIMでも最低利用期間がないので、違約金なしで解約することができます。その代り、短期間でのMNPには高額な手数料が設定されていますが、電話番号を引き継ぐ必要がない場合は気軽に格安SIMを試すことができます。
プラン | 月額料金(データ+SMS) | 月額料金(音声通話) | 高速通信容量 |
---|---|---|---|
500MB | 700円 | 1,310円 | 500MB |
1GB | 800円 | 1,410円 | 1GB |
3GB | 900円 | 1,510円 | 3GB |
6GB | 1,580円 | 2,190円 | 6GB |
10GB | 2,520円 | 3,130円 | 10GB |
20GB | 3,980円 | 4,590円 | 20GB |
30GB | 5,900円 | 6,510円 | 30GB |
IIJmioはIIJが提供している格安SIMです。IIJは格安SIMの業界をリードしている会社で、他社に技術提供なども行っています。ビックカメラが販売しているBIC SIMも通信サービスを提供しているのはIIJです。
IIJmioは、余った通信容量の翌月への繰り越しや低速通信時でも最初の一定量だけ高速通信ができるバースト転送機能などをいち早く取り入れてきた格安SIMです。
家族で通信容量を分け合えるシェアプランも用意されていて、最大で10枚のSIMをそれぞれが利用することができます。これは、au系の主要な格安SIMでは最も多い枚数です。
大容量プランはオプションで用意されていて、+20GB/月が月額3,100円、+30GB/月が月額5,000円で利用できます。それぞれのオプションを同時に申し込むことができるので、元の10GBと合わせて最大60GBの高速通信が利用できることになります。
電話を多く利用する方には、3分以内かけ放題(同一mioID間は10分以内かけ放題)が月額600円、10分以内かけ放題(同一mioID間は30分以内かけ放題)が月額830円で提供されています。
プラン | 月額料金(データ+SMS) | 月額料金(音声通話) | 高速通信容量 |
---|---|---|---|
ミニマムスタートプラン | 900円 | 1,600円 | 3GB |
ライトスタートプラン | 1,520円 | 2,220円 | 6GB |
ファミリーシェアプラン | 2,560円 | 3,260円 | 10GB |
2017年10月10日からプロバイダで有名なBIGLOBEが提供するBIGLOBEモバイルもau回線のサービスを提供しています。BIGLOBEモバイルはもともとドコモ回線のみの提供でしたが、運営元のBIGLOBEがKDDIに買収された後にau回線のサービスも提供を開始すると予告していました。
BIGLOBEモバイルで特徴的なのがYouTubeやAbemaTV、U-NEXTなどの動画サービス、GooglePlya MusicやApple Music、Spotify、Amazon Music、AWAの音楽サービス、ラジオ配信サービスであるradiko.jpがカウントフリーになるエンタメフリー・オプションです。
3GB以上のプランであれば、音声通話SIMで月額480円、データSIMで月額980円でこれらのサービスがカウントフリーになります。特に動画視聴は多くの通信容量を必要とするので、多く動画を見るために大容量プランを契約している人には嬉しいオプションです。
また、6GB以上で契約している方はBIGLOBE Wi-Fiを1ライセンス無料で利用することができます。外出時もWi-Fiスポットで高速通信容量を節約することができます。
電話を多くかける方には、3分以内のかけ放題または最大60分間定額で通話できる通話パック60が月額650円で提供されています。
プラン | 月額料金(データ+SMS) | 月額料金(音声通話) | 高速通信容量 |
---|---|---|---|
音声通話スタートプラン | - | 1,400円 | 1GB |
3ギガプラン | 1,020円 | 1,600円 | 3GB |
6ギガプラン | 1,570円 | 2,150円 | 6GB |
12ギガプラン | 2,820円 | 3,400円 | 12GB |
20ギガプラン | 4,620円 | 5,200円 | 20GB |
30ギガプラン | 6,870円 | 7,450円 | 30GB |
au回線の格安SIMは、ドコモ回線にはない注意点があります。以下の点について、しっかりと認識しておきましょう。
au系の格安SIMは3G回線での通信ができません。これはauが3G回線でのデータ通信を貸し出していないためです。
3G回線はどのキャリアでも停波する方針にありますが、auは3G回線で世界的に見ても珍しい規格を採用しているため、他のキャリアよりもいち早く停波に向けて動いています。au本体でもすでにAndroid機種は3G回線での通信が使えず、iPhoneも8から3G回線が利用できなくなっています。
現在、auのVoLTE対応機種を利用している場合、SIMロック解除をしないとau回線を利用している格安SIMであっても利用できません。ただし、総務省が示した指針に従い、2017年8月1日以降に発売された端末であれば、SIMロック解除なしにau系の格安SIMを利用することができます。